企画屋明け暮れ噺
WEBサイト(ホームページ)上に江戸の芝居小屋を建てる⁉
「何やこれは?」「わけわからん!」
そう言わずに少しの間お付き合いのほど。
江戸にあった芝居小屋の狭い鼠(ねずみ)木戸(小屋入口)をくぐり抜けて、
いよいよ芝居小屋(大造の小屋)へ入ります。
天井は全蓋式(アーケード状)であり、現代のような演技者と観客が、冷たく明確に区分された額縁式舞台ではなく、本舞台は観客席の方に向かって大きく張り出していました。(能舞台に似た様なもの)
したがって、舞台を真横から、また後方から(当時、その席は羅漢台とか吉野と呼ばれていた)も芝居を見ることができました。(写真参照)
まさに劇場と観客と演劇が三位一体となって、異次元の世界へ引き込まれ、そこに一宇宙(コスモス)を形成していたと思われます。
大胆不敵にも、この劇場空間の拡がりをホームページの中に再現構築することにより、
訪問者と共通の現状認識や物語を共有することを目指しています。
「じやまくさ!」
(参考文献:『服部幸雄著「大いなる小屋」-江戸歌舞伎の祝祭空間-』)
余滴:
元与力の神沢杜口は「翁草」の中で、
人生は「生涯皆芝居なり」生涯を芝居に例えて「虚」(虚構)と「実」(真実)の生涯劇場であると。
芝居は元々虚構ですが、本当に涙を流して演じてこそ、人を感動させることができると。
(参考文献:『立川昭二著「足るを知る生き方」神沢杜口「翁草」に学ぶ』)